法定後見制度:軽度の精神上の障害のある方にも対応しています

わが国における人口の高齢化は先進国中でも有数のペースで進んでおり、高齢により認知症に悩む人をはじめとして、さまざまな精神障害を抱える人も増えてきています。こうした理由によって判断能力が不十分な人を、法律上または生活上の観点から保護する制度が成年後見制度とよばれるもので、民法によって規定されています。
なかでも、まだ判断能力が十分な段階から将来の加齢などに備えて契約しておく任意後見制度に対して、すでに判断能力が不十分な状態になっている人を対象とする制度が法定後見制度です。
この制度では、本人の判断能力が不十分で、みずから後見をしてもらうための契約を他人に依頼することができないというポイントを踏まえて、本人に代わって契約を締結したり、身の回りの世話を行ったりする人を裁判所が選任します。
この制度には、本人の判断能力に応じて、補助、保佐、後見といういくつかの類型が定められていますので、以前に存在していた禁治産者・準禁治産者の制度よりも、さらに精神上の障害の程度などに応じたきめ細かい支援が可能となっています。
たとえば、障害の程度が最も重い場合には成年後見人が選任され、日常生活に関する行為を除いたすべての法律行為を本人に代わって行ったり、本人のした行為の取消しができるのに対し、これよりも軽い補助・保佐の類型では、補助人または保佐人に対して、特定の法律行為の代理権や同意権・取消権のみが認められます。

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